自分のこと、もっとよく知りませんか

精神科の初診で聞かれること | 何を話せばいい?医師の視点で解説

精神科を受診しようと決めても、「何を聞かれるのだろう」「うまく話せる自信がない」という不安から、予約をためらってしまう方は少なくありません。

この記事では、精神科の初診で実際に確認されることが多い内容と、うまく話せなくても心配いらない理由を、精神科医の立場から解説します。

この記事のポイント

  • 初診では症状・生活スタイル・既往歴・家族歴・幼少期や学生時代の話・職歴などを幅広く確認する
  • うまく話せなくても、医師が質問しながら整理していくので問題ない。一方的に話さない。
  • 症状のメモやお薬手帳を持参すると、診察がスムーズに進む
  • 子供の診察であれば学生時代の通知表や母子手帳を持っていく
  • 初診には通常30分〜1時間程度かかることが多い

初診で確認されることが多い内容

項目具体的に聞かれること
現在の症状いつ頃から、どんな時に、どのくらいの頻度で症状があるか
既往歴・現在治療中の病気これまでかかった病気、現在治療中の身体の病気の有無(高血圧なども伝えること
服薬中の薬現在服用している薬(精神科以外の薬も含む)
家族歴家族に精神科的な病気にかかった方がいるか
生活習慣睡眠、飲酒、喫煙、サプリ、カフェイン摂取
生活スタイル・きっかけ仕事の内容、家族構成、交友関係・趣味・環境の変化やストレス要因
生育歴・発達幼少期の様子、健診での指摘の有無、学生時代の交友関係や成績、学校での様子
こだわり、ルーティン、いじめ、コミュニケーションのトラブルなど
学歴・職歴最終学歴・これまでの仕事の経歴

生まれた時のこと、学生時代の様子、職歴などまで聞かれる理由

幼少期のてんかん、発達障害を疑う運動発達の遅れ、対人コミュニケーションの障害、イマジネーションの障害の確認をします。また、学生時代(特に小学生)の成績は知的障害や学習障害などを疑うために必要な項目になります。

仕事のことまで聞かれて不快に思う人も多いかと思われます。しかしそれには過労によるストレス、対人コミュニケーションの問題の想定、業務内容(有機溶剤の使用)、夜勤の有無などによる睡眠障害の確認、本人のストレス耐性の想定・・・などなどたくさんの情報が隠れているのです。

すこし聞かれたくない、そんな人はあらかじめ伝えておくと良いでしょう。ただし、正確な診断のためには重要な質問になります。

うまく話せなくても大丈夫な理由

一方的に伝えたいことを伝えたくなりますが、先生と対話をするようにしましょう。答えられなくても大丈夫です。

「頭の中が整理できていない」「何から話せばいいか分からない」という状態で受診される方がほとんどです。医師は一問一答のように質問していくので、こちらから完璧に説明できなくても、対話の中で必要な情報を確認していきます。話がまとまらないこと、答えられないこと自体も、症状を理解する手がかりになります。

むしろ、あらかじめ話すことを決めてメモを見ながらひたすら一方的に話すと、どうしても相談者の主観的な内容に偏りがちであり、客観的な視点も踏まえつつ症状の改善を図る精神科外来を受診するメリットが減少してしまいます。

医師は初診の際にカルテに聞くことリストをテンプレートで登録していることが多いです。それを埋めるように聞く医者も多い(そうでないタイプも多いが)ため、限られた時間で最大の効果を得るためには医師に主導権を渡すのも一つの手です。

持ち物・準備しておくと良いもの

  • 健康保険証
  • マイナンバーカード
  • お薬手帳
  • 紹介状(他の医療機関から紹介されている場合)
  • あれば母子手帳
  • 児童思春期は学生時代の通知表
  • 自信がない人は簡単なメモ

メモは、きれいな文章にする必要はありません。「いつから」「どんな時に」「何で困っているか」を簡単に書いておくくらいで良いです。

初診にかかる時間の目安

医療機関によって差はありますが、初診は30分〜1時間程度かかることが多いです。再診(2回目以降)は、5分〜15分程度に短くなるのが一般的です。

だからこそ、精神科は初診が命です。繰り返しますが、一方的に伝えるのではなく、医師と対話しましょう。

まとめ

  • 精神科の初診では、症状・生活への影響・既往歴・家族歴・生活習慣などを幅広く確認する
  • うまく話せなくても、医師が質問しながら整理していくので心配はいらない。むしろ一方的に話し過ぎに注意
  • 初診には30分〜1時間程度かかることが多い。採血などもあるかも。
  • 子供を連れていく時は通知表や母子手帳持参すること。

この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療の代わりになるものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。詳しくは免責事項をご覧ください。

タイトルとURLをコピーしました