「足がムズムズして落ち着かない」という症状は、アカシジアだけでなく、「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」という別の病気でも起こります。どちらも似たような感覚のため混同されやすいのですが、原因や現れやすい時間帯には違いがあります。
この記事では、2つの違いと見分け方のポイントを解説します。
この記事のポイント
- アカシジアは主に薬の副作用、むずむず脚症候群は薬とは無関係に起こることが多い
- アカシジアは時間帯を問わず起こりやすく、むずむず脚症候群は夕方〜夜間に強く出やすい
- むずむず脚症候群は「動くと楽になる」という特徴が強い
- 迷ったら自己判断せず、内服中の薬を伝えたうえで主治医に相談を
アカシジアとは(おさらい)
アカシジアは、主に抗精神病薬などの副作用として起こる、「じっとしていられない」という強い落ち着きのなさを特徴とする状態です。詳しい症状や原因になりやすい薬については、こちらの記事で詳しく解説しています。

むずむず脚症候群とは
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群、RLS)は、主に脚を中心に「虫が這うような」「ムズムズする」といった不快な感覚が生じ、脚を動かしたくなる衝動に駆られる病気です。夕方から夜間、横になったり座って安静にしたりしている時に症状が強くなりやすく、睡眠の妨げになることが少なくありません。
原因としては、体内の鉄分不足(フェリチン低下)や、脳内のドパミン系の機能異常が関わっているとされ、腎機能低下や妊娠中にも起こりやすいことが知られています。
アカシジアとむずむず脚症候群の比較
| アカシジア | むずむず脚症候群 | |
|---|---|---|
| 主な原因 | 抗精神病薬などの薬剤性 | 鉄欠乏、ドパミン系機能異常、腎機能低下、妊娠など |
| 症状が出やすい時間帯 | 時間帯を問わず起こりやすい | 夕方〜夜間に強くなりやすい |
| 安静時の症状 | 安静時・活動時を問わず生じる | 安静にしている時に強く出やすい |
| 動くと楽になるか | 動いても症状の性質自体はあまり変わらない | 脚を動かすと一時的に楽になりやすい |
| 対応の第一歩 | 原因薬の減量・変更(ベータ遮断薬などを併用することも) | 鉄欠乏があれば鉄剤補充、必要に応じてドパミン作動薬(プラミペキソールなど) |
見分けるためのチェックポイント
- 最近、新しい薬を始めた・量が増えたタイミングと症状の出現が重なっていないか
- 症状は一日中あるか、それとも夕方から夜にかけて強くなるか
- じっとしている時に特に強くなり、脚を動かすと楽になる感覚があるか
- 健康診断などで貧血や鉄欠乏を指摘されたことがあるか
- 家族に同じような症状の人がいるか(むずむず脚症候群は体質的な要因が関わることがあります)
ただし、両者は合併することもあり、症状だけで自己判断するのは難しい場合もあります。あくまで受診時に状況を整理して伝えるための目安として活用してください。
⚠ どちらの場合も、自己判断で薬を減らしたり中止したりしないでください。特に精神科の薬を服用中の方は、症状が薬の副作用によるものか、別の病気によるものかの判断も含めて、必ず主治医に相談してください。
何科を受診すればいい?
すでに精神科に通院中で、薬を始めた・変えたタイミングと症状が重なる場合は、まず今かかっている精神科の主治医に相談するのが基本です。精神科の薬を服用しておらず、夜間に症状が強く出るタイプであれば、神経内科や睡眠外来を受診する選択肢もあります。迷う場合は、まずかかりつけの医療機関に相談してみてください。
まとめ
- アカシジアは薬剤性、むずむず脚症候群は鉄欠乏やドパミン系機能異常などが関わる、原因の異なる病気
- アカシジアは時間帯を問わず、むずむず脚症候群は夕方〜夜間に強く出やすい
- 動かすと楽になるかどうかも見分けのヒントになる
- どちらも自己判断せず、内服中の薬を伝えたうえで主治医に相談することが大切
この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療の代わりになるものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。詳しくは免責事項をご覧ください。
