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急に母乳が出る・生理が止まる|高プロラクチン血症

薬を飲み始めてから、「乳房から母乳のようなものが出る」「生理が来なくなった」「胸が張って痛む」——女性・男性でこうした変化に驚いた方、また男性で「胸が膨らんできた」と感じた方もいるかもしれません。

これは、精神科の薬の副作用として知られる「高プロラクチン血症」による症状の可能性があります。この記事では、その仕組みと原因になりやすい薬、対処法を解説します。

この記事のポイント

  • 高プロラクチン血症は、一部の抗精神病薬などでよく見られる副作用
  • 乳汁分泌・生理不順・性機能への影響などが起こりうる
  • 薬によって起こりやすさに大きな差がある。特にスルピリドは多い。
  • 長期間続く場合、骨密度への影響も指摘されており、定期的な血液検査が重要
  • ただし、ストレスや妊娠、授乳、腎機能障害などによりプロラクチンが上がることもある

高プロラクチン血症とは

プロラクチンは、本来は出産後の母乳分泌に関わるホルモンです。脳内のドパミンには、このプロラクチンの分泌を抑える働きがありますが、抗精神病薬の多くはドパミンの働きをブロックすることで効果を発揮するため、結果としてプロラクチンの分泌が増えすぎてしまうことがあります。これが高プロラクチン血症です。

具体的な症状

起こりうる症状
女性 生理不順・無月経、乳汁分泌、性欲の低下
男性 女性化乳房(胸が張る・膨らむ)、勃起しにくい、性欲の低下

性機能への影響については、抗うつ薬による性機能障害の記事もあわせてご覧ください。

原因になりやすい薬(モーズレイ処方ガイドラインより)

傾向 代表的な薬剤(一般名/主な商品名)
頻度が比較的高いとされる リスペリドン(リスパダール)、パリペリドン(インヴェガ)、スルピリド(ドグマチール)、ハロペリドール(セレネース)
中程度とされる オランザピン(ジプレキサ)、ルラシドン(ラツーダ)
比較的起こりにくいとされる アリピプラゾール(エビリファイ)、クエチアピン(セロクエル)、アセナピン(シクレスト)、クロザピン(クロザリル)

対処法として考えられること

  • 血液検査でプロラクチン値を確認し、経過を見ていく
  • 症状が強い場合、薬の量を調整する、または比較的影響の少ない薬への変更を検討する
  • アリピプラゾールなど一部の薬は、少量を併用することでプロラクチン値を下げる目的で使われることもある

高プロラクチン血症の状態が長く続くと、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が抑えられ、骨密度の低下につながる可能性も指摘されています。長期間服用している方は、定期的な血液検査を受けることが大切です。

⚠ 症状が気になるからといって、自己判断で薬を減らしたり中止したりしないでください。治療に必要な薬を自己判断で中断すると、症状の再燃・悪化につながることがあります。対応は必ず主治医と相談しながら進めてください。

こんな時は早めに主治医に相談を

  • 乳汁のようなものが出る、または胸の張り・痛みがある
  • 生理が来ない状態が続いている
  • 男性で胸のふくらみや性機能の変化を感じる
  • 薬を長期間服用しており、プロラクチン値を測ったことがない

恥ずかしさから言い出しにくい症状かもしれませんが、体のサインとして次の診察でそのまま伝えてみてください。

まとめ

  • 高プロラクチン血症は、一部の抗精神病薬などでドパミンの働きが抑えられることで起こる
  • 乳汁分泌・生理不順・性機能への影響などが症状として現れる
  • 薬によって起こりやすさに差があり、対応は薬の調整や変更が中心
  • 長期間続く場合は骨密度への影響もあるため、定期的な血液検査が重要
  • 自己判断での中止は禁物。気になる症状は主治医に相談を

この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療の代わりになるものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。詳しくは免責事項をご覧ください。

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