精神科・心療内科でよく処方される薬のひとつに、エスシタロプラム(商品名:レクサプロ)があります。「どんな薬なのか」「副作用はどのくらいあるのか」を知らないまま飲み始めることに不安を感じる方は少なくありません。
この記事では、エスシタロプラムの効果・特徴・副作用、服用時の注意点について解説します。
この記事のポイント
- エスシタロプラム(レクサプロ)はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類される
- 効果を実感するまでに数週間かかることが多い。最初は10mgから開始することが多く、10mgでは足りず、20mgに増量してから、2週間くらい効果が出るまでにかかることも。
- 吐き気・眠気などの副作用は比較的軽度なことが多いが、性機能への影響も知られている
- 心臓のリズムに関わるQT延長症候群のリスクがあり、上限量が定められている
- 自己判断での増減量・中断は禁物
エスシタロプラムとは
エスシタロプラムは、脳内のセロトニンの働きを高めることで効果を発揮する、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)というグループに分類される薬です。日本では「レクサプロ」という商品名で処方されており、うつ病・うつ状態や社交不安症(社交不安障害)などに用いられます。
うつ病のほか、社交不安障害に適応が通っていることが特徴です。とはいえうつ病に限らず、重めの適応障害やパニック障害、強迫性障害などにも使われることがあります。(適応障害への使用は賛否が分かれるところではありますが・・・)
比較的副作用が少なく、10mg→20mgへと簡単に最大量まで増量しやすいため、早めの回復を期待できるところが特徴ですね。
効果が出るまでの期間
SSRI全般に言えることですが、飲み始めてすぐに効果を実感できるわけではなく、効果が現れるまでに2〜3週間程度かかることが一般的です。そしてゆっくりとゆっくりと続けていくことで次第に効果が強まっていきます。
一方で、吐き気などの副作用は服用開始直後から出やすい傾向があります。「副作用だけ先に出て、効果はまだ感じられない」という時期があることを、あらかじめ知っておくと安心です。
とにかくすぐに「効かない!」と諦めずに、1ヶ月は使ってみることをお勧めします。
主な副作用
- 吐き気、胃の不快感(特に飲み始めに多く、1週間ほどで消えることが多い)
- 性欲の低下や性機能への影響
- ごくまれに、アカシジア(じっとしていられない感覚)のような症状
- QT延長(まれにみられるが注意)
性機能への影響については抗うつ薬による性機能障害の記事で、アカシジアについてはアカシジアの記事で詳しく解説しています。
服用時に知っておきたい注意点
- 心臓の電気的なリズムに関わる「QT延長」のリスクが上がるとされ、年齢や体の状態によって上限量が定められている。定期的な心電図検査が重要
- 急激な中止などはセロトニン症候群と呼ばれるかなり危険な離脱症状のリスクが上がることがある
- 急に自己判断で中止すると、めまいやしびれ感などの離脱症状が出ることがある
⚠ 効果を感じにくい、副作用がつらいと感じても、自己判断で薬を増やしたり減らしたり、中止したりしないでください。特に急な中止は離脱症状の原因になり、症状の再燃にもつながります。量の調整や他の薬への変更は、必ず主治医と相談しながら進めてください。
同じSSRIであるセルトラリン(ジェイゾロフト)との違いは、こちらの比較記事で解説しています。

まとめ
- エスシタロプラム(レクサプロ)はSSRIに分類される薬で、うつ病や社交不安症などに用いられる。強迫性障害やパニック障害、まれに重い適応障害に出されることも
- 効果の実感には2〜3週間かかることが多く、副作用が先に出やすい
- 吐き気・性機能への影響などの副作用が知られている
- QT延長のリスクがあり、定期的な心電図検査が重要
- 自己判断での増減量・中止は禁物。気になる点は必ず主治医に相談を
この記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療の代わりになるものではありません。気になる症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。詳しくは免責事項をご覧ください。
